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【確かめていた2つ】第二新卒の面接で聞かれる退職理由 | 例文3場面,答えなくていい質問も

【確かめていた2つ】第二新卒の面接で聞かれる退職理由 | 例文3場面,答えなくていい質問も

第二新卒の面接で「退職理由を教えてください」と聞かれる。正直に言えば落ちそうで、作った話は見抜かれそう。どう答えるか決まらないまま検索したはずです。

「前向きに言い換えろ」と書いてあるページが多い。その一方で「嘘はバレる」とも言われます。どちらを信じればいいのでしょうか。どちらも、聞く側が何を見ているかを書いていません。

僕はいまも人を採る側にいます。経営者として8年、採用の最終決裁をしてきました。その前に事業会社で採用担当を2年。面接で退職理由を聞く側です。面接した人数は、覚えていないけれど500人くらい。

採る側から書きます。先に言うと、面接官は退職理由の良し悪しを採点していません。確かめていたのは2つだけ。

※ 統計は厚生労働省の公表資料、法令は e-Gov 法令検索の原文を2026年9月12日に確認しました。実務の記述は僕が関わってきた採用のものです。

目次

面接官は、退職理由を採点していない

「退職理由が弱いと落ちる」と思っていませんか。採る側にいて、理由そのものに点をつけたことはありません。人間関係だから減点、残業だから減点、という採り方をすると、採れる人がいなくなるからです。

数字で見るとはっきりします。

厚生労働省「令和5年 若年者雇用実態調査」では、在学していない15〜34歳の若年労働者のうち、初めて勤務した会社に「勤務していない」人が42.7%。最終学歴が大学の人に限っても34.1%です。

大卒でも3人に1人が最初の会社を離れている。面接に来る第二新卒は、全員この中にいます。つまり、辞めたこと自体は選考の材料になりません。

では、何のために聞くのか。退職理由を聞く目的は過去の採点に無く、次の1年を予測するためです。面接官の頭にあるのは、あなたが入社した後の姿だけ。前の会社の話を聞きながら、見ているのは未来です。

確かめているのは、再現性と「動いたか」の2つ

退職理由を聞きながら、僕が見ていたのはこの2つでした。

  1. うちでも同じことが起きるか — 辞めた原因が、応募先にも同じ形であるか。あるなら、また辞める
  2. 辞める前に、自分で動いたか — 相談した、希望を出した、やり方を変えた。その形跡があるか

1つめは、答え方より求人の選び方で決まります。残業で辞めた人が残業の多い会社を受けたら、どう答えても落ちやすい。落とされたというより、合わない求人を受けています。これは面接の前に外せる問題です。

2つめは、答え方で決まります。動いた形跡が1つあれば、「環境のせいにする人」には読まれない。無ければ、同じ場面が来たときに同じように辞めると読まれます。

書類でも、同じところを見ていました。落としていたのは短期離職そのものより、【落としていた3つ】第二新卒の書類が通らない理由 | 短期離職の書き方もに書いた3つ。そのうち2つが「理由が書いていない」「動いた形跡がない」です。面接は、書類で読めなかったここを声で確かめる場になります。

あなたは辞める前に、何か1つ動きましたか? 上長に1回相談しただけでも、それは言えます。

辞めた理由は、労働時間・人間関係・賃金・合わない

言えば落とされそう、と思っている理由ほど、実は多数派です。初めて勤務した会社を辞めた主な理由を、厚生労働省の調査で見るとこう並びます。

辞めた理由全体(15〜34歳)20〜24歳
労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった28.5%31.0%
人間関係がよくなかった26.4%30.0%
賃金の条件がよくなかった21.8%16.7%
仕事が自分に合わない21.7%27.8%

3つまでの複数回答。厚生労働省「令和5年 若年者雇用実態調査」(在学していない15〜34歳の若年労働者)より。

20〜24歳では、労働時間31.0%、人間関係30.0%、仕事が合わない27.8%。上位3つは全部、面接で言いにくい理由です。これで落とすなら、第二新卒の採用そのものが成り立たない。

勤続期間階級別にみると、1年未満の期間では『人間関係がよくなかった』と回答した割合が最も高くなっており、1年〜10年未満の期間では『労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった』と回答した割合が最も高くなっている

厚生労働省「令和5年 若年者雇用実態調査」結果の概況

1年未満で辞めた人の一番の理由は人間関係。採る側もこの数字を知っています。だから「人間関係で辞めました」と聞いても驚かない。驚くのは、その後に何も続かないときです。3か月で辞めた人がどこへ行っているかは【3か月で辞めた人の行き先】新卒の早期離職 | 第二新卒の受け入れ実態もにまとめています。

言いにくい理由を隠す必要は無い。隠すと、面接官は想像で埋めます。想像は、たいてい悪いほうに寄る。

聞かれる質問と、答えなくていい質問の線

退職理由は答える。では、どこまで答えるのか。線は厚生労働省が引いています。

厚生労働省「公正な採用選考の基本」は、採用選考の基本を「応募者の基本的人権を尊重すること」「応募者の適性・能力に基づいた基準により行うこと」の2つとしています。本籍・家族・宗教・支持政党などは「把握すると就職差別につながるおそれのある事項」で、会社側が聞かない事項です。

質問厚生労働省の分類面接での扱い
退職理由・在籍期間・職務内容適性・能力に関わる事項聞かれる。事実を答える
本籍・出生地本人に責任のない事項会社が聞かない事項。「お答えしかねます」で通る
家族の職業・収入・病歴本人に責任のない事項同上
宗教・支持政党・思想本来自由であるべき事項同上
尊敬する人物・愛読書本来自由であるべき事項同上。面接の定番だが、答えなくて構わない

意外なのは「尊敬する人物」でしょう。面接の定番だと思われていますが、厚生労働省の分類では本来自由であるべき事項に入っています。聞くほうに問題がある質問です。

退職理由は逆です。適性・能力に関わるので、聞かれるのが前提。「一身上の都合で」と逃げる答え方は、書類で理由を書かないのと同じに読まれます。答えない、という選択肢はここにはありません。

家族のことや本籍を聞かれたら? 「お答えしかねます」で構いません。それで落とす会社なら、入ってからも同じことをします。

落としていた答え方と、通していた答え方。3場面

場面ごとに並べます。左右を分けているのは、たった1つ。自分が動いた1文があるかです。

人間関係で辞めた

落としていた答え方 — 「上司と合わず、退職しました」。事実でも、ここで終わると環境のせいで止まっています。面接官の頭には「うちの上司と合わなかったら?」しか残らない。

通していた答え方 — 「直属の上司と仕事の進め方が合いませんでした。報告の頻度を変え、先輩に間に入ってもらいましたが、半年たっても変わらなかったので、チームで進める職場を選ぶために退職しています。次は、合わないと感じた時点で早めに相談します」

上司の悪口は一言も入っていない。入っているのは、自分が変えたこと2つと、次の動き方です。

労働時間で辞めた

落としていた答え方 — 「残業が多く、体調を崩したため退職しました」。体調を崩したことを責める面接官はいません。ただ、これだけだと「うちで忙しくなったら?」が残ります。

通していた答え方 — 「残業が続き、求人票で聞いていた条件と開きがありました。業務の棚卸しを上長に提案しましたが、改善の見込みが立たず、体調面から退職を判断しています。次は入社前に労働時間の実態を確かめ、偏りが出た時点で数字を出して相談します」

労働条件は、労働基準法15条1項で会社が明示する義務のあるものです。求人票と実態が違ったなら、そう言って構わない。会社側の落ち度を、自分の弱さとして語る必要は無い。

仕事が合わなくて辞めた

落としていた答え方 — 「仕事内容が自分に合わないと感じ、退職しました」。何が合わなかったのかが無い。「うちの仕事も合わなかったら?」で終わります。

通していた答え方 — 「配属後、想定していた企画の仕事は無く、データ入力が中心だと分かりました。異動の希望を出し、企画を一部でも持てないか相談しましたが、募集枠が無いとの回答でした。職種を変えるために退職しています。次は募集要項で担当業務の割合まで確認します」

3つとも同じ形をしています。何が起きたか、自分が何をしたか、それでも変わらなかったから辞めた、次はこうする。この順番なら、理由が何であれ「環境のせいにする人」には読まれません。

1分で言い切る型。事実、動いたこと、次

面接で長く話すと、言い訳に聞こえます。4文で組んでください。

何が起きたか、事実を1文

「残業が続いた」「上司と進め方が合わなかった」。感情の言葉は入れない

自分が動いたことを1つ

相談した、希望を出した、やり方を変えた。結果が出ていなくてもいい

それでも変わらなかったから辞めた、と繋ぐ

ここで初めて「退職」の言葉を出す

次はどうするか

応募先で同じ場面が来たときの動き方。ここまで言えて、話が前を向く

2つめが出てこない人がいます。「何もしていない」と思っている。でも、上長に1回話した、同期に相談した、自分で手順を変えてみた。どれか1つはやっているはずです。思い出せませんか?

本当に何もしていないなら、作らないでください。4つめに力を入れれば足ります。「当時は自分で抱えました。次は早い段階で相談します」で、動かなかったことが学習に変わる。

26卒でいま迷っている人は、辞める前に1つ動いておくと、この2つめが埋まります。順番は【26卒・入社半年】もう辞めたいときに見る順番 | 第二新卒の期限もに書きました。

答え方は、1人と組んでから面接に行く

この型を1人で組むのは難しい。書いた本人には、書いていないことが見えません。動いたことを本人が忘れているのに、他人は5分で拾います。

相手として使いやすいのは転職エージェントです。求人側が退職理由をどう読むかを知っていて、面接の前に聞き役をしてくれる。求職者は無料で使えます。理由は職業安定法にあります。

職業安定法32条の3。有料職業紹介事業者が手数料を受けられるのは、原則として求人者(企業)からです。求職者から手数料を取れるのは限られた職種だけで、上限は賃金の100分の11(同法施行規則20条2項)。払っているのは採用した企業側で、僕はエージェント経由で1人採るたびに60万〜100万円を払っていました。

転職が決まって初めて報酬が出る構造なので、急かしてくる担当者もいます。「まだ受ける会社を決めていない。退職理由の整理を先にしたい」と最初に言ってください。それで話を聞く相手なら、組む価値があります。急かされたら断って構いません。断り方は【例文5つ】就活エージェントの断り方 | 面談,求人紹介,内定辞退もにあります。

1社でいい。2社、3社と登録すると、同じ話を何度もすることになります。

経歴の嘘は、入社手続きで分かる

「退職理由を作るくらいなら、在籍期間を伸ばすか、1社を消せばいい」と考える人がいます。これはやめてください。入社後の手続きで出ます。

  1. 雇用保険の資格取得届 — 過去に被保険者だった人は、被保険者番号を書く欄がある。前職で雇用保険に入っていた事実がここで分かる
  2. 源泉徴収票と年末調整 — 同じ年に前の会社から給与を受けていれば、次の会社の年末調整でその分を含めて計算する。前の会社が発行した源泉徴収票を出すことになる

雇用保険法施行規則6条1項は、資格取得届の記載事項として「被保険者番号(直近に交付された雇用保険被保険者証に記載されている被保険者番号)(過去に被保険者となつたことがある者に限る)」を挙げています。所得税法226条1項では、年の中途で退職した人の源泉徴収票は退職の日以後1か月以内に交付され、同法190条で年末調整はその年に他の給与支払者が支払った給与を含めて計算します。

つまり、「前職は無い」「1社だけ」といった経歴そのものの嘘は、書類の段階でほころびます。短期離職を履歴書から消すとどうなるかは、短期離職を履歴書に書かないと何が起きるか | 手続きで分かる線もに分けて書きました。

では、退職理由そのものは分かるのか。ここは線が違います。退職証明書(労働基準法22条1項)には退職の事由を書けますが、本人が請求した事項しか書けません(同条3項)。前職に照会するリファレンスチェックもあり、僕も依頼したことがありますが、全員に行うものでも、本人に知らせずに行うものでもない。退職理由が照会で分かる、とまでは言えません。

だから嘘をついていい、という話ではありません。作った理由は、深掘りの2問目で止まります。「そのとき上長は何と言いましたか」「次はどうしますか」。本当に動いた人は即答できて、作った人は間が空く。面接官が見ているのは理由の中身より、この間です。

よくある質問

第二新卒の面接で退職理由は正直に言っていいですか

言っていいです。厚生労働省の調査では、初めての会社を辞めた理由の上位は労働時間28.5%、人間関係26.4%で、面接官もそれを知っています。「環境が悪かった」で終わらせず、辞める前に自分が動いたことと、次にどうするかを足してください。

退職理由が人間関係のとき、面接ではどう答えますか

上司や同僚の評価は言わず、仕事の進め方が合わなかった事実と、自分が変えたことを言います。「報告の仕方を変えた」「先輩に間に入ってもらった」の1つで足ります。最後に、次は早めに相談する、と足してください。

面接で「一身上の都合」で通せますか

通りにくいです。退職理由は適性・能力に関わる事項で、厚生労働省の「公正な採用選考の基本」でも聞かれる側に入っています。書類で理由を書かないのと同じで、面接官が想像で埋めることになります。

転職の面接で退職理由を嘘で答えるとどうなりますか

在籍期間や会社数といった経歴の嘘は、雇用保険の被保険者番号や源泉徴収票で、入社手続きの段階でほころびます。退職理由そのものは書類からは分かりませんが、深掘りの質問で止まります。作るより、動いたことを1つ足すほうが早いです。

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